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トレーニングを「覚える」期間の重要性― simple workoutが大切にしていること ―

「トレーニングを始めれば、すぐに身体は変わる」

そう思って用賀エリアでジムやスタジオを探される方は少なくありません。健康意識の高いこの地域では、運動を習慣にしようと一歩を踏み出す方がとても多い印象があります。一方で、実際に始めてみると「思ったより効いている感じがしない」「きついだけで正解がわからない」「本当にこのやり方で合っているのだろうか」と、不安を抱く方も多いのが現実です。

ですが、それは決してセンスがないからでも、努力が足りないからでもありません。多くの場合、身体がまだ“動きを覚えていない”だけなのです。私たちが大切にしているのは、最初から追い込むことではなく、まずは正しく使える状態をつくること。長年の生活習慣や姿勢のクセによって、本来使うべき筋肉が眠り、別の部位が頑張りすぎているケースは非常に多く見られます。その状態で負荷だけを高めても、理想の変化にはつながりにくいのです。

だからこそ、トレーニングには「覚える期間」が必要です。この時間は遠回りに見えて、実は最短距離。身体の土台を整え、正しい動きをインストールすることで、その後の変化のスピードは大きく変わります。用賀で本気で身体を変えたい方にこそ、この“最初の時間”の大切さを知っていただきたいと私たちは考えています。

最初の数ヶ月は「身体の再教育期間」

トレーニングを始めた直後は、筋肉を大きくする期間ではありません。

まず必要なのは、身体の使い方を学び直すこと。これが“再教育”です。

用賀パーソナルジムsimple workoutでも、最初の数ヶ月は「強くする」より「整える」ことを優先します。

① 無意識のクセをリセットする

長年のデスクワーク、スマホ姿勢、家事や育児。

日常の動きの積み重ねによって、身体には独自のパターンが染みついています。

・本来お尻を使う場面で前ももが優位

・体幹を使うべきところで首肩が緊張

・股関節ではなく腰で曲げ伸ばしをしている

これらは“間違い”というより、最適化されてしまった省エネ動作です。

まずはその自動化されたパターンに気づき、修正していくことが再教育の第一歩です。

② 眠っている筋肉を目覚めさせる

使われていない筋肉は、弱いというより“反応が鈍い”状態です。

いきなり重さを持たせても、脳がうまく指令を出せません。

軽い負荷・ゆっくりした動作・丁寧な呼吸。

これらを通じて、

どこに力が入るか どの順番で動くか どの強さが適切か

を神経レベルで学習させていきます。

最初は「これで合っているのかわからない」と感じますが、

繰り返すことで“効く感覚”が明確になります。

③ 可動域と安定性を取り戻す

再教育期間では、柔軟性と安定性を同時に整えます。

硬いだけでは不安定になり、

緩いだけでは支えられません。

例えば股関節の動きが出ると、

自然と腰の負担は減り、姿勢も整いやすくなります。

身体はパーツではなく、連動システム。

一部を鍛える前に、全体の協調性を回復させることが重要です。

④ 「できない」から「感じられる」へ

再教育期間のゴールは、重さを扱えることではありません。

狙った部位を感じられる 無駄な力みに気づける 修正が自分でできる

この状態になれば、その後のトレーニング効率は一気に高まります。

■ この期間を飛ばさないことが最大の近道

早く変わりたい気持ちは自然なものです。

ですが、土台を整えずに強度を上げると、伸び悩みや不調につながります。

最初の数ヶ月は、未来への投資期間。

ここで身体を正しく再教育できるかどうかが、半年後・1年後の差を生みます。

焦らず、丁寧に。

身体は、学習すれば必ず応えてくれます。

■ なぜ最初は“効かない”ことがあるのか?

トレーニングを始めたばかりの方から、よくこんな声をいただきます。

「思ったよりきつくない」「狙った部位に効いている感じがしない」「別の場所ばかりが疲れる」。

やる気を持ってスタートしたからこそ、この“効かなさ”は不安につながります。

しかし結論から言うと、それは失敗ではありません。

身体がまだ“正しく使う準備”ができていないだけなのです。

最初の数回は「効かせる」よりも「感じられる状態をつくる」ことを重視しています。では、なぜ最初は効きにくいのでしょうか。

① 神経と筋肉の“接続”が弱い

筋肉は単体で動くわけではありません。

脳からの指令が神経を通り、初めて収縮します。

長年使われていない筋肉は、筋力が弱いというより“反応が鈍い”状態です。

たとえばお尻を鍛える種目をしていても、脳がうまくお尻に指令を出せず、代わりに前ももや腰が頑張ってしまうことがあります。

これは能力の問題ではなく、神経系の学習不足。

正しい刺激を繰り返すことで、少しずつ接続は強くなっていきます。

② 長年の動作パターンが優先される

私たちの身体はとても賢く、いつも通りの動き方を選びます。

それがたとえ効率の悪い使い方でも、“慣れている”方が安心だからです。

・股関節より腰で曲げる

・腹筋より首肩で支える

・お尻より太もも前を使う

こうした無意識のパターンが強いほど、新しい動きは入りにくくなります。

最初に効かないのは、身体がまだ「新しい選択肢」を採用していないだけなのです。

③ 力みが邪魔をしている

「ちゃんとやらなきゃ」と思うほど、人は力みます。

特に真面目な方ほど、必要以上に全身を緊張させてしまいます。

しかし本来、狙った部位を働かせるためには、

“使わない場所を抜けること”が重要です。

呼吸が浅い、肩が上がる、歯を食いしばる。

こうした反応があると、ターゲットの筋肉は働きづらくなります。

最初の段階では「頑張る」より「余計な力を抜く」ことの方が大切です。

④ 可動域と安定性が不足している

効かない原因は、単純に動きが出ていないこともあります。

股関節が硬いままスクワットをすれば、十分にお尻へ刺激は入りません。

また、体幹が安定していない状態では、

身体は安全を優先して大きな筋肉に頼ろうとします。

つまり、可動域と安定性が整っていない段階では、

“効かせる土台”そのものが未完成なのです。

⑤ 「効く=正解」という思い込み

もうひとつ大きな誤解があります。

それは、「強い筋肉痛=良いトレーニング」という考え方です。

実際には、神経学習の初期段階では筋肉痛が出にくいこともあります。

むしろ、感覚がクリアになり「ここだ」と分かることの方が重要です。

効いている感覚は、ある日突然はっきりします。

それは、身体が正しい動きを“理解し始めた”サインです。

■ 効かない時間は、失敗ではない

最初に効かないのは、遠回りではありません。

それは身体が新しい使い方を学習している途中段階です。

この期間を焦らずに積み重ねることで、

ある瞬間から明確に「効く」感覚が生まれます。

そして一度その感覚を覚えれば、

同じ種目でもまったく別物のように変わります。

最初に効かないのは、才能の問題でも年齢の問題でもありません。

それは、身体がこれから変わる前触れ。

丁寧に学習を重ねた人ほど、

後半の伸びは大きくなります。

■ 「覚える」とは、神経を育てること

トレーニングにおける「覚える」とは、単にフォームを頭で理解することではありません。

本当の意味での“習得”とは、脳と神経と筋肉のつながりを強くすることです。

最初のでは筋肥大よりも神経系の発達を重視しています。なぜなら、筋肉は神経の指令があって初めて正しく働くからです。

① 筋肉より先に変わるのは「神経」

トレーニング初期に起こる変化の多くは、実は筋肉量の増加ではありません。

最初に起こるのは、神経の適応です。

・必要な筋肉に素早く指令が届くようになる

・複数の筋肉が協調して動けるようになる

・余計な筋肉の緊張が減る

これらはすべて、神経系の学習による変化です。

だからこそ、最初の数週間で「扱える重さが急に伸びる」ことがあります。筋肉が急成長したのではなく、神経の効率が上がった結果なのです。

② “感じる力”がパフォーマンスを左右する

神経を育てるとは、言い換えれば感覚を磨くことでもあります。

・今どこに力が入っているか

・どこが抜けているか

・左右差はないか

・呼吸は止まっていないか

これらを感じ取れるかどうかで、トレーニングの質は大きく変わります。

例えば同じスクワットでも、

「ただ上下する人」と「お尻の収縮を感じながら行う人」では、刺激の入り方がまったく違います。

この差を生むのが、神経の発達です。

③ 神経は“繰り返し”で育つ

神経系の学習に特別な近道はありません。

必要なのは、正しい動きを丁寧に反復すること。

軽い負荷であっても、

・狙いを明確に

・スピードをコントロールし

・呼吸を意識しながら

繰り返すことで、脳は「これが正解だ」と認識します。

逆に、間違ったフォームで高負荷を繰り返すと、

誤ったパターンが強化されてしまいます。神経は“良い動き”も“悪い動き”も区別せず、繰り返されたものを覚えるからです。

④ 神経が育つと「無意識」が変わる

神経系が発達すると、変化はトレーニング中だけにとどまりません。

・立ち姿勢が自然と整う

・歩き方が変わる

・肩や腰の余計な力みが減る

これは、脳が新しい運動パターンを“標準設定”として採用した状態です。

つまり、「意識しなくても正しく使える」状態。

ここまで来ると、身体は安定し、疲れにくくなります。

⑤ 神経が育つと、筋肉はあとからついてくる

筋肥大やボディラインの変化を望むなら、

なおさら神経の発達は欠かせません。

狙った筋肉に正確に刺激を入れられるようになれば、

同じ種目でも効果は何倍にも高まります。

逆に、神経が育っていない状態では、

どれだけ回数や重さを増やしても、効率は上がりません。

■ 「覚える期間」は一生モノの土台

神経は年齢に関係なく適応します。

大切なのは、正しく繰り返すこと。

“覚える”とは、

筋肉を鍛える前に、身体の回路を整えること。

この土台ができて初めて、

トレーニングは本当の意味で「効く」ようになります。

焦らず、丁寧に神経を育てる。

それが、遠回りに見えて最も確実な近道なのです。

 

こんな方ほど「覚える期間」が必要です

トレーニングは誰にとっても「覚える期間」が大切ですが、特にこの時間を丁寧に取るべき方がいます。

一見、運動経験がありそうな方ほど、実は“再学習”が必要なケースも少なくありません。

① 運動経験はあるが、自己流が長い方

学生時代に運動をしていた、ジムに通ったことがある。

一見すると問題なさそうですが、自己流が長いほど身体には“独自のやり方”が染みついています。

・いつも同じ部位ばかり疲れる

・左右差が強い

・フォームを直されると違和感がある

これは能力が高い低いの問題ではなく、

“間違った動きが上手くなっている”状態です。

一度身についたパターンを修正するには、

新しい動きを丁寧に覚え直す時間が不可欠です。

② 首・肩・腰に慢性的な違和感がある方

「運動はしたいけれど、腰が不安で…」

「肩こりがひどくて集中できない」

こうした不調を抱えている方ほど、

いきなり強度を上げるのは逆効果になりやすいです。

多くの場合、痛みの背景には

・特定の筋肉の過活動

・本来使うべき部位の不活性

・関節の動きの偏り

があります。

まずは身体のバランスを整え、

正しく力を分散できる状態にすること。

それが「覚える期間」の役割です。

③ 「頑張る」のが得意な方

真面目で努力家。

トレーニング中も全力で取り組む。

素晴らしい資質ですが、

実は“力みやすい”傾向もあります。

・常に歯を食いしばる

・呼吸が止まりやすい

・全身を固めてしまう

この状態では、狙った筋肉よりも

強い部位が優先して働いてしまいます。

覚える期間では、「頑張る」よりも

“抜く”“感じる”を学びます。

これができると、同じ努力量でも効果は大きく変わります。

④ 年齢とともに衰えを感じている方

「昔より体力が落ちた」

「疲れが抜けにくい」

こうした変化を感じている方も、

実は筋力そのものより“使い方”の問題が大きいことがあります。

年齢とともに活動量が減ると、

神経系の反応速度や協調性が落ちやすくなります。

だからこそ、

・ゆっくり丁寧に動く

・可動域を確認する

・左右差を整える

といった再学習が重要になります。

⑤ 過去に「効果が出なかった」経験がある方

ジムに通ったけれど変わらなかった。

続けたのに実感がなかった。

この場合、努力不足ではなく

“土台を飛ばしていた”可能性があります。

正しく覚えられていない状態で強度を上げても、

効率は上がりません。

覚える期間は、遠回りではなく

結果を出すための最短ルートです。

■ できる人ほど、基礎を大切にする

身体能力が高い人ほど、

基本動作を何度も反復します。

それは、土台が整っているほど

その上に積み上がる成果が大きいと知っているからです。

もし今、

「思ったように効かない」

「変化が止まっている」

と感じているなら、必要なのは強度アップではなく再学習かもしれません。

覚える期間は、誰にとっても価値のある時間。

特に上記に当てはまる方ほど、その効果は大きく現れます。

結果を急がない人が、最終的に一番変わる

トレーニングを始めると、多くの方が「できるだけ早く変わりたい」と思います。

体重を落としたい、姿勢を良くしたい、見た目を引き締めたい。その気持ちはとても自然です。

① 焦りはフォームを崩す

早く変わりたい気持ちが強いと、

・重さを早く上げたくなる

・回数を増やしたくなる

・難しい種目に挑戦したくなる

といった行動につながります。

しかし、土台が不安定なまま強度を上げると、

フォームが崩れ、代償動作が増えます。

すると、本来鍛えたい部位ではなく、

強い部分・使いやすい部分ばかりが発達してしまいます。

短期的には「やった感」が出ますが、

長期的には伸び悩みや不調の原因になります。

② 身体の変化には“順番”がある

身体は、

覚える → 安定する → 強くなる → 見た目が変わる

という順番で変化します。

最初に起こるのは、神経系の適応や動作の安定。

これは外見にはすぐに現れません。

そのため、焦ってしまうのです。

ですが、この“見えない変化”を丁寧に積み重ねた人ほど、

後半の伸びが一気に加速します。

③ 小さな変化に気づける人は強い

急がない人は、数字だけで判断しません。

・姿勢が楽になった

・疲れにくくなった

・呼吸が深くなった

・左右差が減った

こうした微細な変化を拾い上げます。

この感覚の積み重ねが、

継続のモチベーションになります。

一方で、体重や見た目だけを基準にすると、

変化が見えない期間に不安が大きくなります。

④ 継続が最大の差を生む

身体づくりは短距離走ではなく、長距離走です。

急激な負荷や極端な食事制限は、

一時的な変化を生むことはあっても、

長続きしないケースがほとんどです。

結果を急がない人は、

・無理のない強度

・正しいフォーム

・安定したペース

を守ります。

その結果、半年後・1年後に

“戻らない身体”を手に入れます。

⑤ 心理的な余裕が身体を変える

焦りは交感神経を高め、

身体を常に緊張状態にします。

一方で、落ち着いて取り組める人は、

呼吸が深く、回復力も高い。

実はこの“余裕”こそが、

身体の適応力を高める要素でもあります。

変化は、追いかけすぎると逃げていきます。

丁寧に積み重ねた人のもとに、自然と訪れます。

■ 遠回りに見えて、一番の近道

早く結果を出したい気持ちは、向上心の証です。

ですが本当に大きく変わる人は、焦らず順番を守ります。

覚える期間を大切にし、

小さな変化を積み重ね、

強度を上げるタイミングを待つ。

その姿勢が、最終的に最短ルートになります。

トレーニングは

「急いだ人が勝つ」世界ではありません。

続けた人が、静かに大きく変わる世界です。

まとめ ― 「覚える期間」が未来をつくる

ここまでお伝えしてきたように、トレーニングは単に筋肉を鍛える作業ではありません。

本質は、身体の使い方を学び直すことにあります。

なぜなら、身体の変化には明確な順番があるからです。

正しい動きを覚える 神経と筋肉の連携が高まる 動作が安定する 負荷に耐えられるようになる 見た目や数値に変化が出る

この順番を飛ばしてしまうと、一時的な結果は出ても、どこかで止まります。

そして多くの場合、「自分には向いていない」と誤解してしまいます。

しかし本当は、才能や年齢の問題ではありません。

必要なのは、“覚える時間”を丁寧に積み重ねることだけです。

■ 覚えることは、一生の財産になる

筋力は落ちることがあります。

体型も生活環境によって変わります。

ですが、正しい身体の使い方を覚えた経験は残ります。

・再開したときの戻りが早い

・不調のサインに気づける

・自己修正ができる

・年齢を重ねても動き続けられる

これは、短期的なダイエット以上の価値です。

■ 焦らないことが、最大の近道

結果を急がず、

小さな変化を受け入れ、

動きの質を大切にする。

一見地味に見えるこの姿勢こそが、

半年後、一年後に大きな差を生みます。

トレーニングは、

覚える → 使える → 強くなる → 変わる

この流れを守ることで、本当の意味で身体は変わります。

用賀で本気で身体を変えたいと考えている方へ。

まずは“覚える時間”を大切にすることから始めてみてください。

遠回りに見えるその時間が、

実は最短で、そして最も確実な道になります。

■ simple workoutが“教えすぎない”理由

私たちは、説明を詰め込みすぎません。

なぜなら、身体は

「理解する」より「感じて覚える」方が定着するからです。

必要なキューイングだけを伝え、

動きの中で感覚を拾ってもらう。

この積み重ねが、

「一人でも再現できる身体」をつくります。